2026.8.06
自治体営業の担当部署はどう探す?課題別の部署一覧
自治体営業を始める際、多くの企業が最初につまずくのが「どの部署へ連絡すればよいか分からない」という問題です。
市役所の代表電話へ連絡しても複数の部署を案内されたり、資料を送ったものの担当外だったりすることがあります。
自治体には、企画、財政、DX、防災、福祉、教育、観光、環境、都市整備など多くの部署があります。さらに、同じ行政課題でも自治体によって「課」「室」「局」の名称や担当範囲が異なります。
担当部署を正確に特定するために重要なのは、商品名やサービスの種類から探すのではなく、「どの行政課題を解決するサービスなのか」から探すことです。
本記事では、自治体営業における担当部署の探し方と、行政課題別の担当部署一覧を解説します。
この記事で分かること
- 自治体営業で担当部署を特定する手順
- 自治体DX・防災・教育・福祉などの課題別部署一覧
- 契約課・財政課・DX担当課の役割の違い
- 複数部署が関係する案件の進め方
- 代表電話で担当部署を確認するトーク例
自治体営業では商品ではなく「行政課題」から担当部署を探す
自治体営業で担当部署を探す際に、「AIサービスの担当部署」「システムの担当部署」「研修の担当部署」と聞いても、正しい部署へつながらないことがあります。
同じシステムでも、解決する課題によって担当部署が変わるからです。
| サービス例 | 解決する課題 | 想定される担当部署 |
|---|---|---|
| AIチャットボット | 住民からの問い合わせ削減 | 広報広聴課、行政管理課、DX推進課 |
| AIチャットボット | 子育て相談の利便性向上 | こども政策課、子育て支援課 |
| 健康管理アプリ | 市民の健康増進 | 健康推進課、保健所 |
| 健康管理アプリ | 自治体職員の健康管理 | 人事課、職員厚生課 |
| クラウドサービス | 学校業務の効率化 | 教育委員会、学校教育課、学校ICT担当 |
「何を販売しているか」ではなく、次の3点を整理してから部署を探しましょう。
- 誰の課題を解決するのか
- どの業務を改善するのか
- 自治体にどのような効果があるのか
自治体営業の担当部署を探す7つの手順
1.自社サービスが解決する行政課題を一文にする
最初に、自社サービスの説明を行政課題へ置き換えます。
例えば、「企業向けのオンライン相談システム」ではなく、次のように整理します。
行政課題への置き換え例
「相談窓口へ行くことが難しい子育て世帯に対して、オンラインで相談できる環境を整備し、相談の早期化と職員の対応負担軽減を支援するサービス」
行政課題が明確になれば、「子育て支援」「相談窓口」「業務効率化」など、部署を探すための検索キーワードが見えてきます。
2.自治体ホームページをキーワードで検索する
自治体ホームページのサイト内検索や検索エンジンを使い、行政課題に関係するページを探します。
検索キーワードの例
- 自治体名+子育て相談
- 自治体名+学校ICT
- 自治体名+地域防災計画
- 自治体名+高齢者見守り
- 自治体名+観光振興計画
- 自治体名+行政DX
- 自治体名+業務効率化
- 自治体名+担当課
ページ下部には「この記事に関するお問い合わせ先」として、担当課名、電話番号、メールフォームなどが掲載されていることがあります。
3.組織一覧・組織図を確認する
多くの自治体ホームページには、「組織から探す」「市の組織」「組織機構図」などのページがあります。
組織一覧では、部・局・課・室の名称だけでなく、担当業務や問い合わせ先を確認できる場合があります。
ただし、部署名だけで判断してはいけません。「企画課」でも総合計画だけを担当する自治体があれば、地方創生や官民連携まで担当する自治体もあります。
課名をクリックし、「主な業務」「担当事務」「業務内容」まで確認しましょう。
4.行政計画の担当課を調べる
自治体が公開している計画には、計画を作成・推進している担当部署が記載されています。
- 総合計画
- DX推進計画
- 地域防災計画
- 高齢者福祉計画
- 障害福祉計画
- 子ども・子育て支援事業計画
- 教育振興基本計画
- 観光振興計画
- 環境基本計画
- 地域公共交通計画
計画の表紙、奥付、問い合わせ先、推進体制を確認すると、中心となる部署を特定しやすくなります。
5.予算書・主要事業資料を確認する
自治体の予算書や主要事業資料には、事業名、予算額、事業内容、担当部署が掲載されることがあります。
自社サービスに近い既存事業を探すことで、実際に予算を持っている部署を確認できます。
確認したい資料
- 当初予算書
- 主要事業一覧
- 予算概要
- 事務事業評価シート
- 行政評価資料
- 決算説明資料
6.過去の入札・契約情報を確認する
類似案件の入札結果や契約結果を調べると、その事業を発注している部署が分かります。
次のキーワードで検索すると見つけやすくなります。
- 自治体名+サービス名+入札
- 自治体名+課題名+プロポーザル
- 自治体名+業務委託+契約結果
- 自治体名+類似事業+仕様書
過去の仕様書には、担当課、業務内容、契約期間、対象者、成果物などが掲載されている場合があります。
7.代表電話で所管課を確認する
ホームページで担当部署を絞り込んだら、自治体の代表電話へ連絡し、最終確認を行います。
「営業の電話です」とだけ伝えるのではなく、解決したい行政課題と対象業務を簡潔に伝えることが重要です。
代表電話での確認トーク例
「市内の高齢者を対象とした見守り事業について、他自治体の導入事例をご案内したくお電話しました。高齢者の見守り施策や高齢者福祉計画を担当されている部署へおつなぎいただけますでしょうか」
自治体営業で確認すべき4つの部署
自治体案件では、一つの部署だけで導入が決まるとは限りません。次の4つの役割を分けて整理すると、営業を進めやすくなります。
| 役割 | 主な部署 | 役割の内容 |
|---|---|---|
| 事業所管部署 | 福祉課、観光課、教育委員会など | 課題を持ち、事業内容や予算要求を検討する中心部署 |
| 連携部署 | 関係する他課、施設、学校など | 対象者や業務が複数分野にまたがる場合に連携する部署 |
| 確認・審査部署 | DX推進課、情報政策課、財政課など | システム、セキュリティ、予算などを確認する部署 |
| 調達部署 | 契約課、調達課、管財課など | 入札参加資格や契約手続きを担当する部署 |
自治体営業で最初にアプローチすべきなのは、原則として行政課題と事業を所管する部署です。
契約課や財政課は重要な関係部署ですが、商品やサービスの導入必要性を最初に検討する部署ではないことが一般的です。
庁内業務・自治体DXに関する担当部署一覧
| 行政課題・提案内容 | 主な担当部署名 | 確認ポイント |
|---|---|---|
| 総合計画・新規事業・全庁的な政策 | 企画課、政策企画課、企画調整課、政策推進課 | 全庁横断事業や重点政策との関連を確認 |
| 自治体DX・行政手続きのデジタル化 | DX推進課、情報政策課、デジタル推進室 | 全庁共通システムか個別部署の業務システムかを確認 |
| 庁内業務効率化・BPR | 行政管理課、行政改革推進課、DX推進課 | 対象業務の所管課も合わせて確認 |
| 情報セキュリティ・ネットワーク | 情報政策課、情報システム課、デジタル推進課 | クラウド利用基準やセキュリティ要件を確認 |
| 職員採用・人材育成・研修 | 人事課、職員課、人材育成課、研修担当 | 全職員対象か特定職種対象かを整理 |
| 職員のストレスチェック・健康管理 | 人事課、職員厚生課、職員支援室 | 対象職員数、実施時期、現行委託先を確認 |
| 庁舎管理・設備・省エネ | 管財課、庁舎管理課、公共施設マネジメント課 | 本庁舎だけか公共施設全体かを確認 |
| 広報・SNS・住民への情報発信 | 広報課、広報広聴課、シティプロモーション課 | 広報紙、Web、SNS、動画などの媒体を確認 |
| 住民からの問い合わせ・コールセンター | 広報広聴課、市民相談課、行政管理課、DX推進課 | 問い合わせ内容ごとの所管部署も確認 |
| 入札参加資格・契約手続き | 契約課、契約検査課、調達課、管財課 | 営業提案ではなく登録・契約手続きを担当 |
防災・防犯・消防に関する担当部署一覧
| 行政課題・提案内容 | 主な担当部署名 | 確認ポイント |
|---|---|---|
| 地域防災計画・避難所運営 | 危機管理課、防災課、危機・防災対策課 | 避難所担当部署や地域担当課との分担を確認 |
| 災害備蓄品・防災用品 | 防災課、危機管理課、地域防災担当 | 備蓄計画、保管場所、更新時期を確認 |
| 防災情報配信・安否確認 | 防災課、危機管理課、情報政策課 | 既存システムとの連携や通信手段を確認 |
| 地域防犯・見守りカメラ | 生活安全課、市民安全課、自治協働課 | 自治会や警察との連携を確認 |
| 消防・救急関連設備 | 消防局、消防総務課、警防課、救急担当 | 市長部局と消防局が分かれている場合に注意 |
教育・子育てに関する担当部署一覧
| 行政課題・提案内容 | 主な担当部署名 | 確認ポイント |
|---|---|---|
| 学校教育・授業・探究学習 | 教育委員会、学校教育課、指導課 | 小中学校と高校で設置者が異なる点に注意 |
| 学校ICT・校務DX | 学校ICT推進課、教育DX担当、教育総務課 | 学習用か校務用か、端末・ネットワークとの関係を確認 |
| 不登校・いじめ・生徒のメンタルケア | 児童生徒支援課、教育相談課、教育センター | 学校教育課やこども家庭支援部署との連携を確認 |
| 教職員研修・働き方改革 | 教職員課、教育センター、学校教育課 | 県費負担教職員の研修主体を確認 |
| 学校施設・設備 | 教育総務課、学校施設課、施設整備課 | 修繕、建築、備品の担当区分を確認 |
| 学校給食・食育 | 学校給食課、保健給食課、給食センター | 自校調理か共同調理場かを確認 |
| 子育て支援・相談 | こども政策課、子育て支援課、こども家庭支援室 | 制度企画と相談実務の部署が異なる場合がある |
| 保育園・認定こども園 | 保育幼稚園課、幼保支援課、保育運営課 | 公立施設と民間施設支援の担当を確認 |
| 放課後児童クラブ | 児童クラブ課、放課後児童育成課、こども政策課 | 直営・指定管理・民間委託の運営方式を確認 |
| 生涯学習・図書館 | 生涯学習課、社会教育課、図書館 | 教育委員会と市長部局のどちらが所管するか確認 |
福祉・健康・医療に関する担当部署一覧
| 行政課題・提案内容 | 主な担当部署名 | 確認ポイント |
|---|---|---|
| 高齢者の見守り・生活支援 | 高齢福祉課、長寿福祉課、地域包括ケア推進課 | 地域包括支援センターとの役割分担を確認 |
| 介護保険・介護事業者支援 | 介護保険課、介護福祉課、介護事業者指導課 | 給付、事業者支援、人材確保の担当を分けて確認 |
| 認知症対策 | 高齢福祉課、認知症施策推進室、地域包括ケア担当 | 家族支援や医療連携の事業も確認 |
| 障害福祉・障害福祉事業所支援 | 障害福祉課、障害支援課、福祉指導監査課 | 利用者支援と事業者指導の部署が異なる場合がある |
| 生活困窮者支援 | 生活福祉課、生活支援課、福祉事務所 | 相談支援機関への委託状況を確認 |
| 市民の健康増進・健診 | 健康推進課、健康増進課、保健所 | 対象年齢、保険者、保健所との分担を確認 |
| 母子保健・産後支援 | 母子保健課、こども家庭センター、健康推進課 | 子育て部署と保健部署の両方を確認 |
| 地域医療・医療機関との連携 | 地域医療政策課、医療政策課、保健所 | 都道府県と市町村の役割分担に注意 |
産業・観光・地域活性化に関する担当部署一覧
| 行政課題・提案内容 | 主な担当部署名 | 確認ポイント |
|---|---|---|
| 中小企業支援・販路開拓 | 商工労働課、産業振興課、地域ビジネス支援室 | 商工会議所や産業支援機関との分担を確認 |
| 創業・スタートアップ支援 | 産業振興課、創業支援課、イノベーション推進課 | 創業相談、補助金、実証実験の担当を確認 |
| 企業誘致・立地支援 | 企業立地推進課、産業政策課、企業誘致室 | 工業団地や本社機能移転などの対象を確認 |
| 雇用・人材確保 | 商工労働課、雇用政策課、産業振興課 | 市内企業向けか求職者向けかを整理 |
| 観光振興・観光DX | 観光振興課、観光政策課、観光交流課 | 観光協会やDMOとの役割分担を確認 |
| イベント・MICE | 観光課、MICE推進室、文化振興課 | イベントの目的と対象者で所管が変わる |
| 地域コミュニティ・自治会支援 | 自治協働課、市民活動推進課、地域振興課 | 自治会、市民団体、NPOのどれが対象かを確認 |
| 移住・定住・関係人口 | 地域振興課、地方創生課、移住定住推進室 | 住宅、就業、観光部署との連携を確認 |
| 農業・林業・水産業 | 農林水産課、農政課、農業振興課 | 農業委員会や都道府県との分担を確認 |
環境・都市整備・インフラに関する担当部署一覧
| 行政課題・提案内容 | 主な担当部署名 | 確認ポイント |
|---|---|---|
| 脱炭素・再生可能エネルギー | 環境政策課、脱炭素推進課、ゼロカーボン推進室 | 市民向け、事業者向け、公共施設向けを分ける |
| ごみ減量・リサイクル | 廃棄物対策課、資源循環課、ごみ減量推進課 | 収集、処理施設、啓発の担当を確認 |
| 都市計画・スマートシティ | 都市計画課、都市政策課、スマートシティ推進課 | 企画・DX部署が主管となる場合もある |
| 地域公共交通 | 交通政策課、地域交通政策課、都市計画課 | バス、鉄道、デマンド交通など対象を確認 |
| 道路・橋梁・河川 | 道路建設課、道路管理課、河川課、インフラ保全室 | 国道、県道、市道で管理者が異なる |
| 公園・緑地 | 公園緑地課、みどり政策課、公園管理課 | 指定管理者が運営している場合がある |
| 公営住宅・空き家対策 | 住宅政策課、市営住宅課、空き家対策室 | 住宅管理と空き家活用の担当を確認 |
| 水道・下水道 | 上下水道局、企業局、水道計画課、下水道整備課 | 市長部局とは別会計・別契約の場合がある |
都道府県と市区町村では担当範囲が違う
同じ行政課題でも、都道府県と市区町村で担当範囲が異なります。
| 自治体区分 | 主な特徴 | 営業時の注意点 |
|---|---|---|
| 都道府県 | 広域行政、産業政策、都道府県立学校、医療体制、市町村支援など | 住民サービスの実施主体が市町村の場合がある |
| 市区町村 | 子育て、高齢者、住民窓口、ごみ、道路、小中学校など | 住民に近い具体的なサービスを多く所管する |
| 政令指定都市 | 市役所の局と区役所の両方が存在する | 制度設計は本庁局、地域での実施は区役所の場合がある |
例えば、小中学校は市区町村教育委員会、高校は都道府県教育委員会が所管することが一般的です。ただし、政令指定都市立高校や市立高校などの例外があります。
施設や事業の設置者が誰なのかを確認しましょう。
DX推進課がすべてのシステム提案の窓口とは限らない
システムやSaaSを扱う企業が、最初からDX推進課や情報政策課へ営業するケースがあります。
しかし、個別業務のシステムは、その業務を担当する所管課が導入の必要性や予算を検討することが一般的です。
事業所管課が中心になる例
- 高齢者見守りシステム:高齢福祉課
- 学校向け学習システム:教育委員会
- 観光アプリ:観光振興課
- 防災情報システム:防災課
- 健康管理アプリ:健康推進課
DX推進課や情報政策課は、システム構成、庁内ネットワーク、セキュリティ、クラウド利用基準などの確認部署になることがあります。
まず事業所管課へ課題解決を提案し、必要に応じてDX担当部署と連携してもらう進め方が有効です。
契約課や財政課へ最初に営業しても案件化しにくい
契約課の役割
契約課や調達課は、入札参加資格、入札公告、契約手続き、契約規則などを担当する部署です。
契約課へ商品を提案しても、その商品を必要とする行政課題や事業を所管しているとは限りません。
財政課の役割
財政課は、各部署から提出された予算要求を査定し、自治体全体の財政を調整する部署です。
新規サービスの必要性や事業内容は、最初に事業所管課で検討されることが一般的です。
自治体営業では、次の順番を意識しましょう。
- 行政課題を所管する部署へ提案する
- 担当部署と事業内容・効果・費用を整理する
- 担当部署が次年度予算を要求する
- 財政課による予算査定を受ける
- 予算成立後、契約課などを通じて調達する
複数部署にまたがる提案は主管課を決める
自治体の課題は、一つの部署だけで完結しないことがあります。
例えば、高齢者向けの防災支援サービスでは、高齢福祉課、防災課、地域包括支援センター、情報政策課などが関係する可能性があります。
関係部署が多い場合でも、最初からすべての部署へ同じ資料を一斉送信するのはおすすめできません。
まずは、最も強く課題を持ち、予算要求の中心になり得る主管課を特定します。
主管課へ確認したい質問
- この課題は御課が所管されていますか
- 他に関係する部署はありますか
- 事業化する場合、主管課はどの部署になりますか
- 庁内での検討に必要な資料はありますか
- 次年度予算の検討はいつ頃始まりますか
担当部署へ送る資料は課題別に変える
同じサービスでも、部署ごとに関心のある内容は異なります。
| 部署 | 重視する内容 |
|---|---|
| 事業所管課 | 対象者の課題、導入効果、運用方法、事例 |
| DX・情報政策担当 | システム構成、セキュリティ、データ連携、運用保守 |
| 財政担当 | 必要性、費用対効果、価格根拠、代替案 |
| 契約担当 | 契約区分、入札参加資格、調達手続き |
全部署へ同じ会社案内を送るのではなく、それぞれの役割に合わせて情報を整理しましょう。
担当部署を確認する電話トーク例
代表電話へのトーク例
「お忙しいところ恐れ入ります。弊社は自治体向けに、職員のストレスチェックと健康管理をご支援しております。職員の健康管理やストレスチェックを担当されている人事・職員厚生関係の部署へおつなぎいただけますでしょうか」
担当課につながった後の確認例
「職員のストレスチェックや健康管理業務について、他自治体の実施事例をご案内したくご連絡しました。こちらの業務は御課がご担当でしょうか。別のご担当や係がございましたら、ご教示いただけますでしょうか」
担当部署ではなかった場合
「ありがとうございます。差し支えなければ、この業務を担当されている部署名や担当係を教えていただくことは可能でしょうか」
担当外だった場合も、強引に説明を続けず、正しい部署を確認することが重要です。
自治体営業リストに記録すべき項目
自治体ごとに部署名が異なるため、営業リストには自治体名と代表電話だけでなく、次の情報を記録します。
- 自治体名
- 都道府県・市区町村の区分
- 事業所管部署
- 担当課・担当係
- 担当者名
- 直通電話番号
- メールアドレス・問い合わせフォーム
- 関係部署
- 関連する行政計画
- 既存事業・類似案件
- 過去の入札・契約情報
- 次年度予算の検討時期
- 次回連絡日
- 資料送付履歴
担当課名だけでなく、なぜその課を選んだのかという「課題仮説」も記録すると、電話担当者ごとの提案品質を統一できます。
自治体の担当部署探しでよくある失敗
商品名だけで担当部署を聞く
「AIの担当部署」「研修の担当部署」だけでは、受付担当者も判断できません。解決する行政課題と対象者を伝えましょう。
DXサービスはすべてDX推進課へ連絡する
個別分野のシステムは、福祉、教育、観光などの事業所管課が中心になることがあります。
契約課へ営業提案する
契約課は契約手続きを担当します。サービスの導入必要性を検討する事業所管課を探しましょう。
部署名だけで判断する
同じ部署名でも自治体によって業務範囲が異なります。組織ページの担当業務まで確認します。
複数部署へ同じメールを一斉送信する
自治体内部で重複対応が発生し、営業管理ができていない印象を与える可能性があります。主管課を絞って連絡しましょう。
担当課を確認しただけで終わる
担当部署が分かったら、担当係、担当者、課題、予算時期、次回連絡日まで記録することが重要です。
株式会社Liansの自治体営業支援
株式会社Liansでは、自治体への販路開拓を検討する企業に対して、行政課題の整理から担当部署の特定、アポイント獲得、提案、予算化まで支援しています。
- 商材・サービスの行政課題への置き換え
- ターゲット自治体の選定
- 自治体ごとの担当部署調査
- 担当課・直通電話番号を含む営業リスト作成
- 行政計画・予算・類似事業の調査
- 自治体向けトークスクリプト作成
- 電話・メールによるアポイント獲得
- 商談への同席と課題ヒアリング
- 自治体向け提案書・概算見積の作成支援
- 予算化・入札・プロポーザルへの継続フォロー
自治体営業未経験の企業に対して、担当部署の選定から営業プロセスを設計し、随意契約・指名競争入札・一般競争入札を含む自治体契約15件の獲得につながった支援実績もあります。
自治体営業の担当部署に関するよくある質問
自治体の担当部署が分からない場合はどこへ電話すればよいですか?
自治体の代表電話へ連絡し、解決する行政課題と対象業務を伝えて担当部署を確認します。「システムの営業」ではなく、「高齢者の見守り事業」「学校の校務効率化」など具体的に伝えましょう。
自治体向けシステムはDX推進課へ連絡すればよいですか?
全庁共通システムであればDX推進課や情報政策課が候補になります。一方、福祉・教育・観光など個別業務のシステムは、その事業を所管する部署が最初の窓口になることがあります。
契約課へ商品を紹介してもよいですか?
契約制度や入札参加資格の確認であれば契約課が窓口です。商品・サービスの必要性を提案する場合は、行政課題を所管する部署へ連絡することが基本です。
複数の部署が関係する場合はどうすればよいですか?
最も強く課題を持ち、予算要求の中心になる主管課を特定します。主管課へ提案したうえで、関係部署を確認し、必要に応じて庁内連携を依頼します。
部署名は全国の自治体で共通ですか?
共通ではありません。「高齢福祉課」「長寿福祉課」「高齢者支援課」のように、同じ業務でも名称が異なります。組織一覧だけでなく、各課の担当業務を確認してください。
都道府県と市役所のどちらへ営業すべきですか?
サービスの対象と事業の実施主体によって異なります。小中学校や住民向け福祉サービスは市区町村、高校や広域医療、産業政策は都道府県が所管することがあります。
学校向けサービスは学校と教育委員会のどちらへ営業しますか?
自治体全体で導入するシステムや予算を伴う事業は教育委員会が中心になることが多くあります。一方、学校ごとの裁量で実施できる教材や実証事業では、校長や担当教員への提案が有効な場合もあります。
まとめ|行政課題から逆算して担当部署を特定する
自治体営業の担当部署を探す際は、商品やサービスの種類ではなく、解決する行政課題から逆算することが重要です。
- 自社サービスが解決する行政課題を明確にする
- 自治体ホームページを課題キーワードで検索する
- 組織一覧と各課の担当業務を確認する
- 行政計画、予算書、過去の入札情報を調べる
- 代表電話で所管課を最終確認する
- 事業所管課、連携部署、確認部署、契約部署を分ける
- 主管課と予算を持つ部署を特定する
担当部署の選定が間違っていると、どれだけ丁寧に電話やメールを行っても商談につながりません。
適切な部署へ、相手が担当する行政課題に合わせた情報を届けることが、自治体営業を成功させる第一歩です。
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参考情報
※自治体の組織名称、担当業務、所管範囲は、自治体や年度によって異なります。実際に営業する際は、対象自治体が公開している最新の組織一覧、行政計画、予算資料、入札・契約情報をご確認ください。