2026.7.24
【2026年版】自治体営業代行とは?支援内容・費用・選び方を解説
「自治体へ自社サービスを提案したいが、どの部署へ連絡すればよいか分からない」
「自治体へ営業しているが、予算がないと言われて終わってしまう」
「入札情報を探しているものの、自社が参加できる案件が見つからない」
自治体市場への参入を検討している企業から、このようなご相談を多くいただきます。
自治体営業は、一般企業への法人営業とは進め方が異なります。担当課へのアポイントを獲得するだけでなく、自治体の計画、予算編成、庁内調整、入札、プロポーザル、随意契約などを考慮した営業設計が必要です。
こうした自治体特有の営業活動を支援するのが「自治体営業代行」です。
本記事では、自治体営業未経験の企業を支援し、随意契約・指名競争入札・一般競争入札を含む自治体契約15件の獲得につなげてきた株式会社Liansが、自治体営業代行の支援内容、費用、一般的な営業代行との違い、依頼するメリットを解説します。
この記事で分かること
- 自治体営業代行の支援内容
- 一般的な営業代行との違い
- 自治体営業を始める適切な時期
- 入札・プロポーザル・随意契約の違い
- 自治体営業代行の費用相場
- 自治体営業代行会社の選び方
自治体営業代行とは
自治体営業代行とは、自治体へ商品・サービスを販売したい民間企業に代わって、自治体市場の調査、担当部署の選定、アポイント獲得、商談、提案、予算化に向けたフォローなどを行うサービスです。
自治体への電話営業だけを代行するサービスではありません。
自治体が抱えている課題や計画、予算編成の時期、契約方法を調査し、導入や契約までの営業プロセス全体を設計することが、自治体営業代行の重要な役割です。
主な支援対象は、都道府県庁、市区町村役場、教育委員会、公立学校、観光協会、外郭団体などです。
自治体営業と一般的な法人営業の違い
一般企業への営業では、担当者や決裁者が商品を評価し、費用対効果や契約条件に合意すれば、比較的短期間で契約できる場合があります。
一方、自治体では担当者がサービスに興味を持っても、すぐに契約できるとは限りません。
| 比較項目 | 一般企業への営業 | 自治体への営業 |
|---|---|---|
| 予算 | 必要に応じて検討される | 年度予算や補正予算との関係が大きい |
| 意思決定 | 担当者・上司・経営者 | 担当課・管理職・財政課・契約課・議会など |
| 契約方法 | 相見積もり・直接契約など | 一般競争入札・指名競争入札・随意契約など |
| 営業期間 | 数週間から数か月 | 半年から1年以上かかる場合がある |
| 重視される点 | 売上・利益・業務効率 | 公共性・公平性・必要性・費用対効果 |
| 提案資料 | 商品価値や導入効果を中心に説明 | 住民・職員への効果や庁内説明まで考慮 |
自治体営業では、担当者に商品を理解してもらうだけでは不十分です。
担当者が上司や財政担当部署に対して、事業の必要性、導入効果、概算費用を説明できる状態をつくる必要があります。
自治体営業代行と一般的な営業代行の違い
一般的な営業代行は、企業リストへの架電やアポイント獲得を中心に行います。
自治体営業代行では、アポイント獲得の前後にある調査、予算化、契約方法、継続フォローまで含めた支援が求められます。
| 支援内容 | 一般的な営業代行 | 自治体営業代行 |
|---|---|---|
| 営業先リスト | 企業名・電話番号を中心に作成 | 自治体・担当課・関連計画まで調査 |
| アプローチ先 | 経営者・営業・人事など | 事業を担当する課・係・教育委員会など |
| ヒアリング | 課題・予算・導入時期を確認 | 現行事業・予算時期・調達方法まで確認 |
| 営業期間 | 短期のアポイント獲得を重視 | 翌年度の予算化まで中長期で管理 |
| 提案支援 | 商品説明・商談設定が中心 | 庁内説明に使える資料や概算見積を整備 |
| 契約対応 | 直接契約が中心 | 入札・プロポーザル・随意契約を考慮 |
| 成果管理 | 架電数・アポイント数 | 担当者接触・予算化・公募・契約まで管理 |
自治体営業に必要なのは、単なるテレアポの実行力だけではありません。
自治体の意思決定や調達方法を理解し、契約から逆算して営業活動を設計できることが重要です。
自治体営業代行の主な支援内容
1.自治体市場の調査
最初に、自社サービスがどのような自治体課題に対応できるのかを整理します。
自治体の総合計画、実施計画、予算書、過去の入札情報、議会会議録などを確認し、提案可能性の高い自治体やテーマを選定します。
2.対象自治体・担当部署の選定
同じサービスでも、自治体によって担当部署が異なります。
例えば、職員向けストレスチェックなら人事課・職員課、観光サービスなら観光課・商工振興課、学校向けサービスなら教育委員会が主な候補です。
単に全国の自治体へ一斉に連絡するのではなく、自治体の計画や取り組みを確認し、提案との相性が高い営業先を選びます。
3.自治体営業リストの作成
自治体営業リストには、自治体名や代表電話だけでなく、次のような情報を整理します。
- 自治体名
- 都道府県・市区町村区分
- 人口・対象施設数
- 担当部署・担当係
- 代表電話・直通電話
- 現在の取り組み
- 関連する計画・事業
- 過去の入札・契約情報
- 予算検討時期
- 担当者との接触履歴
- 次回のフォロー時期
4.トークスクリプトの作成
自治体への電話では、商品説明を長く行うよりも、担当部署の確認と課題のヒアリングが重要です。
自治体向けのトークスクリプトでは、次の項目を設計します。
- 担当部署へつないでもらうための説明
- 現在の取り組みを確認する質問
- 対象人数・施設数の確認
- 既存サービスや委託先の確認
- 次年度の検討予定
- 予算要求の時期
- 資料送付後のフォロー方法
5.アポイント・ヒアリング機会の獲得
担当課へ電話、メール、問い合わせフォーム、手紙などでアプローチし、オンラインまたは訪問での説明機会を獲得します。
ただし、自治体営業では、すぐに商談設定できない場合もあります。
資料送付、情報提供、担当者名の把握、次年度の検討時期の確認なども重要な中間成果として管理します。
6.提案資料・概算見積書の改善
自治体担当者が庁内で説明しやすいように、提案資料を整理します。
- 自治体が抱える課題
- サービス導入の目的
- 対象となる住民・職員・施設
- 導入によって期待できる効果
- 実施方法・運用体制
- 導入スケジュール
- 概算費用
- 他自治体・民間企業での導入事例
- 実証実験の内容
7.商談・提案支援
必要に応じて商談へ同席し、自治体の課題、予算、決裁フロー、契約方法を確認します。
商談後は、担当者から聞いた内容を整理し、次回提案、追加資料、概算見積などのアクションを設計します。
8.予算化に向けた継続フォロー
自治体営業では、初回面談から予算化まで数か月以上かかることがあります。
面談後に放置せず、予算要求前に概算見積を提出し、必要に応じて導入効果や他自治体事例を提供します。
9.実証実験・PoCの設計
全庁導入や全施設への導入が難しい場合は、一部部署・施設・学校を対象とした実証実験を提案します。
実証実験では、利用率、業務削減時間、満足度、導入前後の変化など、評価項目を事前に設定することが重要です。
10.入札・プロポーザルに向けた準備
公募が開始された場合は、参加資格、仕様書、提出書類、評価項目、スケジュールなどを確認します。
なお、プロポーザルは企画内容や実施体制などを評価して事業者を選定する方法であり、契約方法そのものとは区別して理解する必要があります。
自治体との主な契約方法
地方自治法第234条では、地方公共団体の契約方法として、一般競争入札、指名競争入札、随意契約、せり売りが定められています。
| 契約・選定方法 | 概要 |
|---|---|
| 一般競争入札 | 条件を満たす事業者が広く参加し、価格などを競う方法 |
| 指名競争入札 | 自治体が指名した事業者の間で競争する方法 |
| 随意契約 | 法令や自治体の規則で認められる場合に、競争入札によらず契約する方法 |
| プロポーザル | 価格だけでなく、企画内容・実績・実施体制などを評価して事業者を選定する方法 |
随意契約が可能となる条件や金額基準は、契約内容や自治体の規則によって異なります。
「金額が小さければ必ず随意契約になる」「実証実験をすればそのまま本契約になる」というものではありません。対象自治体の契約規則や担当部署への確認が必要です。
自治体営業はいつから始めるべきか
自治体によって時期は異なりますが、一般的には次のような流れで予算編成が進みます。
| 時期 | 自治体内部の動き | 企業側の営業活動 |
|---|---|---|
| 4月~6月 | 新年度事業の開始・課題整理 | 自治体調査、担当課への情報提供 |
| 7月~9月 | 翌年度事業・予算要求の検討 | 具体的な提案、概算見積の提出 |
| 10月~12月 | 予算要求・査定・庁内調整 | 追加資料、導入効果の説明 |
| 1月~3月 | 予算案作成・議会審議・調達準備 | 入札・プロポーザルの準備 |
例えば大津市では、10月に予算編成方針、11月に各部局の予算要求、12月に予算査定、1月に復活要求、2月上旬に予算書の作成という流れが公開されています。
翌年度の導入を目指す場合、夏頃までに担当課との接点をつくり、予算要求前に提案や概算見積を提出することが一つの目安です。
自治体営業代行の費用相場
自治体営業代行の費用は、依頼する業務範囲、活動量、対象自治体数、商材の専門性によって異なります。
| 支援内容 | 費用の目安 |
|---|---|
| 営業戦略・ターゲット設計 | 月額10万~30万円程度 |
| 自治体リスト・スクリプト作成 | 10万~30万円程度 |
| アポイント獲得・営業実行 | 月額20万~50万円程度 |
| 戦略・新規開拓・商談支援 | 月額30万~100万円程度 |
| 成果報酬型 | 1アポイント2万~5万円以上 |
自治体営業では、初回接触から契約まで時間がかかるため、アポイント獲得だけの成果報酬型よりも、固定報酬型または複合型が適している場合があります。
見積もりを比較する際は、料金だけでなく、次の項目が含まれているか確認しましょう。
- 自治体・担当部署の調査
- 営業リストの作成
- トークスクリプトの作成
- 提案資料・見積書の改善
- 商談後のフォロー
- 予算化に向けた案件管理
- 入札・プロポーザル情報の確認
- 定例会議・営業改善
自治体営業代行を利用するメリット
自治体営業の立ち上げ期間を短縮できる
自治体営業の経験がない企業が、自社だけで担当部署、予算時期、契約方法を調査するには時間がかかります。
自治体営業の知見を持つ会社へ依頼することで、初期調査や営業設計にかかる期間を短縮できます。
適切な担当部署へアプローチできる
代表電話への一斉架電ではなく、サービスに関連する課・係を調査してアプローチできるため、担当者への接触率向上が期待できます。
自治体の反応を営業戦略に反映できる
担当者から得た情報を分析し、ターゲット、訴求内容、営業資料、料金、導入方法を改善できます。
営業リソースを確保できる
自治体営業は中長期の継続フォローが必要です。営業代行を活用することで、社内の担当者が商談、提案、サービス改善などに集中できます。
自治体営業の仕組みを社内に残せる
営業リスト、トークスクリプト、提案資料、案件管理方法を整備することで、将来的に自治体営業を内製化しやすくなります。
自治体営業代行のデメリット・注意点
- 契約まで一定の期間が必要
- アポイントを獲得しても予算化されるとは限らない
- 自治体ごとに部署名や契約規則が異なる
- 商材によっては自治体ニーズと合わない場合がある
- 支援会社に自治体営業の知識がなければ成果につながりにくい
自治体営業代行を利用しても、契約や入札の落札が保証されるものではありません。
公平性や競争性を損なう働きかけではなく、自治体課題に対する適切な情報提供と、透明性のある営業活動を行うことが前提です。
自治体営業代行が向いている企業
- 自治体市場へ初めて参入する企業
- 自治体向けサービスを開発したが営業方法が分からない企業
- 自治体へ連絡しているが担当部署へつながらない企業
- 資料送付後のフォローができていない企業
- 担当者と面談できても予算化につながらない企業
- 自治体営業を担当する人材が不足している企業
- 入札が公開される前から営業活動を行いたい企業
- 自治体営業を仕組み化・内製化したい企業
自治体営業代行会社を選ぶ7つのポイント
- 自治体への営業支援実績があるか
- アポイントだけでなく予算化まで考えているか
- 自治体・担当部署を調査できるか
- 入札・随意契約・プロポーザルを理解しているか
- 提案資料や概算見積も改善できるか
- 活動内容と自治体の反応を共有してもらえるか
- 契約終了後も営業ノウハウが社内に残るか
「自治体への架電経験があります」というだけでは、十分とは限りません。
自治体との接点を、予算化、実証実験、入札、契約へどのようにつなげるかまで説明できる会社を選びましょう。
株式会社Liansの自治体営業支援
株式会社Liansでは、自治体営業の戦略設計から新規開拓、商談、予算化に向けたフォローまで一貫して支援しています。
- 自治体市場・競合サービスの調査
- 対象自治体・担当部署の選定
- 自治体営業リストの作成
- トークスクリプトの設計・改善
- 自治体へのアポイント獲得
- 提案資料・概算見積書の改善
- 商談・ヒアリング支援
- 実証実験の設計
- 入札・プロポーザルに向けた準備
- 翌年度の予算化に向けた継続フォロー
これまで、自治体営業未経験の企業様を支援し、随意契約・指名競争入札・一般競争入札を含む自治体契約15件の獲得につなげてきました。
単にアポイントを獲得するだけでなく、自治体ごとの予算時期や意思決定プロセスを踏まえ、継続的に案件を生み出せる営業体制の構築を支援しています。
自治体営業代行に関するよくある質問
自治体営業の経験がなくても依頼できますか?
依頼可能です。自治体市場の調査、担当部署の選定、営業リスト、トークスクリプトなど、営業活動を始める前の準備から支援できます。
自治体へのテレアポだけでも依頼できますか?
可能です。ただし、自治体営業では担当部署の調査や資料送付後のフォローが重要なため、営業設計と組み合わせることをおすすめします。
どのようなサービスでも自治体へ提案できますか?
サービスによって自治体との相性は異なります。自治体の計画や課題、既存事業との重複、価格、導入体制などを調査したうえで、提案可能性を判断する必要があります。
自治体との契約までどのくらいかかりますか?
当年度予算や補正予算で対応できる場合もありますが、翌年度予算での導入となる場合は、初回提案から半年から1年以上かかることがあります。
入札案件も探してもらえますか?
入札・プロポーザル情報の調査も可能です。ただし、公開情報を検索するだけでなく、案件が公開される前から担当課へ情報提供することが重要です。
自治体営業代行を依頼すれば契約を保証してもらえますか?
契約や落札を保証することはできません。自治体の課題、予算、審査、競争状況などによって結果が変わります。契約可能性を高めるための営業設計と継続的な改善を行います。
自治体営業の進め方を30分で整理します
「自社サービスが自治体に提案できるか知りたい」
「どの自治体・担当部署を狙えばよいか分からない」
「提案しているが、予算化や契約につながらない」
このようなお悩みがございましたら、株式会社Liansへご相談ください。
初回相談では、貴社サービスと自治体市場との相性、狙うべき担当部署、営業開始時期、必要な営業活動を整理します。
オンライン対応可・相談無料・秘密厳守
まとめ
自治体営業代行とは、自治体へ商品・サービスを販売したい企業に代わって、市場調査、担当部署の選定、アポイント獲得、提案、予算化に向けたフォローなどを行うサービスです。
一般的な営業代行との大きな違いは、自治体の予算編成、意思決定、入札・随意契約などを理解したうえで、契約から逆算して営業活動を設計する点です。
自治体市場へ初めて参入する場合は、架電数やアポイント数だけでなく、予算化や契約まで見据えて支援できる自治体営業代行会社を選びましょう。
株式会社Liansでは、自治体営業の戦略設計から新規開拓、商談、予算化に向けたフォロー、営業の仕組み化まで対応しています。自治体市場への参入や営業方法でお悩みの企業様は、お気軽にご相談ください。
参考情報: